石見の夜神楽 新春公演 オンラインパンフレット
社中紹介
丸茂神楽社中
明治初期、初代大野亀太郎氏が三隅町上古和に在住の時、三隅町湊浦の野上宮司より伝承を受け、同地方で神楽を起こしていました。明治25年同氏の妻の出身地美都町丸茂に移住したのを期に、丸茂地区に神楽を起こし、以来、今日に至っています。調子は、六調子、八調子系で、昭和56年には「美都町無形民俗文化財」の指定を受けるが、平成16年11月1日、市町村合併の折、益田市無形民俗文化財となる。
現在では、地元有志によりその伝統は受け継がれる。
奉納神楽を第一とし、神楽大会への出演や各地のイベント上演にも注力する。「魅力ある神楽」の伝承に向け毎週金曜、丸茂地区にある稽古場「石見神楽伝承館 岩戸の里」にて練習にて励む。
現在社中員は25名で、下は14歳から上は83歳と幅広い層のメンバーで活動している。
また後継者育成にも努め、「都茂子ども神楽団」の指導者派遣も行っており、中学入学と同時に丸茂神楽社中員として活動してくれる若者も多く在籍する。
演目紹介
獅子舞
丸茂神楽社中で40年以上継承される神楽”獅子舞” 毎年元日には、美都町内を練り歩きお宅や商店、施設、自治会の年賀式に訪問し披露する。玄関や神棚の正月飾りを噛み、家内安全を祈念する。
お囃子は”締め太鼓” ”手拍子” ”笛” 登場するのは伝説の生き物”獅子”、神様の道案内役で”猿田彦”という天狗、蝶々を持つ”ひょっとこ”
初めに登場するのは”猿田彦”。御矛を持ち邪気を祓う。
続いて”ひょっとこ”。獅子は釣り竿の先についた蝶々に誘われ歩き回る。
軽快なお囃子と獅子の所作が見どころ。時にはアクロバティックな技も披露する。
獅子舞に頭を嚙まれると、魔よけや無病息災、学力向上などのご利益を得られると言い伝えられる。
~配役~
猿田彦 石橋 正義
ひょっとこ 大谷 真登
獅子 野村 大輔
〃 澄川 愛斗
締太鼓 青木 健二
手拍子 堀 真斗
笛 大谷 葵
恵比須
~舞歌~
八雲たつ 出雲の国に 隠り事 知らせる神の 宮ぞ 貴き
大国主命の第一の御子で美保神社の御祭神とされる八重事代主命(やえことしろぬしのみこと)である、恵比須様を題材とした演目。
恵比須が手に持つ釣り道具には、おめでたい謂れがあり「竿の長さは命の長さ」「糸のしなやかさは素直な心」「針の曲がりは心の和やかさ」を示す。
鯛を釣り上げる事から、おめでたい演目とされ、結婚式など祝いの場で舞われることも多い。鯛釣りの前に撒き餌として投げる飴には福が宿るとされており、拾うことができた人には幸福が訪れるともいわれている。 子ども達にとても人気の演目。
恵比須様のコミカルな舞姿がみどころです。
~配役~
事代主命 斎藤 辰己
大太鼓 青木 健二
締太鼓 堀 真斗
手拍子 石橋 正義
笛 大谷 葵
大江山
~舞歌~
秋風の 音に途絶へて 西川や 雲切行くなり 大江山かな
大江山は京都府福知山市の北に聳える標高833メートルの山で”源頼光”が”酒呑童子”を退治した山と伝えられる。
源頼光は一条天皇の勅命によって、 大江山の酒呑童子を退治しようと、家来の四天王を連れて行く。道中、熊野住吉八幡宮に参り、大天狗より”悪しき者が飲むと毒酒となる神酒”を授けられる。
大江山仙丈ケ岳への道は険しく、四天王のひとり”坂田金時(幼名:金太郎)”か斧を持ち、道を切り開く。
一行は「鬼は出家者には手を出さない」と聞き、山伏姿に変装する。都からさらわれてきた姫(紅葉姫)の道案内で鬼の岩屋にたどり着く。 酒呑童子に一夜の宿を求め、手下の鬼たちと酒を酌み交わすうち、鬼たちは神酒の威徳によって酔い倒れ、力を失ったところを、源頼光たちは鬼たちを退治する。
”金時”の木を切り倒し道を切り開く舞、”酒呑童子”と”頼光”達の問答が見どころです。
~配役~
源 頼光 澄川 学
渡辺 綱 澄川 賢斗
坂田 金時 下山 貴大
大天狗 下山 博之
紅葉姫 堀 真斗
酒呑童子 野村 大輔
鬼 石橋 正義
〃 野村 晃
大太鼓 大谷 真登
締太鼓 澄川 愛斗
手拍子 河上 和男
笛 大谷 葵
※本日の公演終了後、新春特別企画の餅撒きと、記念写真撮影を行います。是非、最後までご覧ください。